M3099●江戸明治和本●女学校発起之趣意[女学校発起之趣意書] その他

M3099●江戸明治和本●女学校発起之趣意[女学校発起之趣意書] その他

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●江戸明治和本●女学校発起之趣意[女学校発起之趣意書]
【判型】半紙本1冊。縦227粍。
【作者】奥村喜三郎(城山・増貤マスノブ)作。
【年代等】天保8年10月作・刊。[江戸]著者蔵板。
【備考】分類「教育」。幕末の下級幕臣で増上寺領御霊料(おたまやりょう)(江戸西南部)の地方役人であった著者が、当時の世相・風俗を憂慮し、女子教育の振興のために民間による女学校の設立を呼びかけた書で、「女学校」の語を用いた最初の著作とされる。冒頭で、太平の時代に庶民男女が奢侈・遊惰や芸者・遊女の賤しい風俗に流れている現状と、その一因として、娘に芸を仕込もうとする母親や、厳格さを失い子供の機嫌を取る手習師匠を挙げ、庶民の卑しい風俗が武家にも波及していると指摘する。この現状を打開するためには、胎教からの女子教育(読み書き・礼法躾方・一定の武芸・裁縫等の手業)の立て直しが必要であり、そのための女学校の設置や女学校における女子教育の基本的な指針(①漢字が読め和様書道をよくする女師匠を選ぶ、②女子教訓を綴った手本で読み書きを教える、③物事の道理を詳しく諭し、厳しい規則で行儀を仕付ける、④午後は日替わりで、和歌・躾方・長刀・小太刀・裁縫・機織り・紡績・綿摘みなど好みの芸を教える)を示す。そして、最後に自らの抱負を含め「私も間もなく女学校を設置するつもりだが、その趣意を娘を持つ親達に伝えたく、本書を出版するものである。以上の考えに賛同する者は、遠慮無く女学校を設置し、女子教育に尽力して欲しい。江戸府内全域の風俗を変えることはできなくても、ごくわずかの地域だけでも風俗を改善できればと願う」と述べて結ぶ。女学校設立はほとんど構想に終わったが、徳育中心の良妻賢母主義教育の先駆として注目されよう。
★原装・題簽付・状態概ね良好。稀書(全国に所蔵数カ所(国文学研究資料館DB))。【参考価格(初出品時の相場):日本の古本屋で、52,500円】。
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