【売約済】シフラ／ラ・カンパネラ〜ベスト・オブ・リストクラシック

(c2542034954)

リスト
①ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調
②ハンガリー狂詩曲第6番変ニ長調
③ハンガリー狂詩曲第15番イ短調『ラコッツィ行進曲』
④ラ・カンパネッラ（パガニーニによる大練習曲第3番）
⑤愛の夢第3番変イ長調
⑥小鳥に説教するアシジの聖フランソワ（2つの伝説曲第1曲）
ヴェルディ／リスト編：
⑦リゴレット・パラフレーズ
グノー／リスト編：
⑧ファウスト・ワルツ

ジョルジ・シフラ（ピアノ）
録音：1956年8月①～③、1950年代後半④⑦
　　　1978年3月⑤⑥、1960年代後半⑧

リスト＝超絶技巧といわれるほど、リストは技巧的な作品を多く残しました。そして20世紀中頃、『ハンガリーにリストの再来がいる』と噂されるピアニストが現れました。それがシフラでした。ハンガリー動乱を逃れ西側に亡命し、完璧な技巧で各地で聴衆を唖然とさせました。ただし彼の魅力は技巧だけではありませんでした。テクニック一辺倒と思われていたリストの音楽に、豊かな色彩感や抑揚、うねるような表情を付け、リストの音楽が再評価される源ともなったのです。特に『ハンガリー狂詩曲』などは、彼ならではの世界。ジプシー音楽の原点をみるような名演です。

希代のリスト弾き、ジョルジ・シフラのリスト・ベスト・アルバム。速いパッセージは徹底的に速い、うたわせるところは泣きを入れてのうたいぶり。豊かな表情に満ちあふれた、これがリストの本質だと思わせる快演。

古今東西これほど正面切って“ザ・ヴィルトゥオーゾ”を演じたピアニストは稀ではないか。まあその破天荒な演奏には度肝を抜かされる。ピアノがきしんでいるような音が響きわたり、地獄の底から聴こえてくるような響きも聴き取れる。その独特なリズム感をシフラは肌で感じて、そのまま感情の高ぶりに任せて一気に弾きまくる。クラシックの雰囲気から遠く離れて、ストラヴィンスキーの初期の原始音楽的な要素もあるし、民族音楽の持つ強烈な土の香りが辺りに漂う。ロマン派の音楽にままありがちな弱々しさは、ここには微塵も感じられない。逆に人間の持つ力強さや楽天性が前面に打ち出されているところに魅力を感じる。

国内盤、帯付き、盤面傷無し

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